取材協力:東広島市役所、ハローズ東広島店、かもよし
"食品ロス"とは、本来まだ食べられるのに食品を捨ててしまうことです。
東広島市の"食品ロス"削減の取り組みを取材しました。
日本の食品ロスは年間643万トン(平成28年度推計)にも及びます。
このうちスーパーマーケットやコンビニエンスストアなど事業者から出るロスが352万トン。
家庭からは291万トンが廃棄されていて、全体の半分に近い割合です。
国民1人当たりの1日の "食品ロス"はお茶碗1杯分に相当する139グラム。
年間だとおよそ51キログラムに相当します。
では、私たち消費者ができることとは?
「フードロスゼロ運動」を展開する東広島市役所を訪ねました。
市では"食品ロス"の削減に取り組んでいるスーパーやコンビニ、飲食店を協力店として認定し幟などを設置し、その活動を奨励。
市のホームページなどで内容を紹介しています。
東広島市西条にあるハローズも協力店のひとつ。
その無駄を省く取り組みの一つが仕入れる商品のサイズ。
地元に広島大学があり学生や単身赴任者が多いため、他店よりも一人向けの小パックを多めに入荷しています。
さらに、まだ食べられるのに陳列できなくなった食品を廃棄せず、ボランティア団体に提供しています。その一つに、安芸津町で隔週の土曜日に開催されている、"子ども食堂"があります。
ハローズから無償で譲り受けた豆腐やりんごも食材として活用され、ボランティアさんたちの愛情が込もった料理に生まれ変わります。
所かわって、こちらは大人の宴会。
"食品ロス"削減の協力店でもある「かもよし」は独自のアプローチで料理を余らせない工夫をされています。
それが食べ放題・飲み放題のおまかせ料理コース。
出てくる料理は店主任せ。しかも前の料理を食べきらないと次の料理が出てこないシステムになっています。
にもかかわらず、リーズナブルな値段で美味しい料理が楽しめるとあって、お客さんが絶えません。
店主はお客さんが食べるペースを観察。
それによって料理を出すタイミングを計ります。
最後に出すのがお寿司。
先に出すと満足してあとの料理を残す確率が高いからだとか・・・
お客さんと一緒に取り組む、食品ロスの削減ですね。
買い物で、ついつい陳列棚の奥の方の商品を取っていませんか?
期限は1日くらいしか違わないのに。近々食べるものなら、手前から取っても変わりません。
こうした私たち消費者のちょっとした意識で、負担を強いることなくロス(もったいない)を減らすことができ、お財布にもやさしい。
食品の廃棄が減れば、処分費用や、ごみを燃やす時に発生するCO2の削減にもつながり、環境にもやさしいということですね。
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